武甲山資料館の「チチブイワザクラ」展示

s-shimada2010-04-19

羊山公園の「見晴らしの丘」の一画にある武甲山資料館に於いて、今年も珍しい植物の「チチブイワザクラ」の展示が行われておりました。この植物は、サクラソウの仲間で、武甲山の岩場に生えており、1933年5月に発見されました。主な特徴は、茎や葉に赤い毛があることです。武甲山の石灰採掘場の拡張に伴い、自生地ごと消滅しつつあり、今ではごく限られた場所で個体が生き残っているに過ぎません。写真は、武甲山資料館における「チチブイワザクラ」の展示品の様子です。
チチブイワザクラは、他の植物との競争に弱く、また、環境の変化にも敏感です。従って有害植物の侵入防止、立木の枝打ちによる日照量の調整を行い保護に努めています。武甲山石灰岩地に発達した植物群落の特殊性は、多くの人々の注目するところとなり、昭和26年に「武甲山石灰岩特殊植物群」として、国の天然記念物に指定されました。